松本晋一のブログ 

松本晋一のワークショップの告知などをしています。

2020年03月

Davidは医者の診断をうけながら、様子を見て次の治療の計画を立てています。心臓が弱っていて、弁の治療が必要なのと、人工透析をしている人は血流が悪くなるので、足の血流がわるく、その治療もしなければならないのですが、心臓が弱いと、そちらの手術ができないので、足がある程度よくなり、そこからのばい菌感染の可能性がなくなったらすぐに心臓の治療に入る予定です。そんなわけで、あとは週4回の透析に通う日々が続いております。足が痛くて動けないので、僕が食事を作ったり、洗濯したり、身体を拭いてあげたり、薬の管理をしたりと、24時間、付きっ切りの看護をしています。大変ではありますが、まったく苦ではなく、むしろ側にいて自分がしてあげられることが何よりも幸せに感じる毎日だったりします。今の僕にはダンスもロープウェイもないです。自分の人生で一番大事なのはDavidと過ごす毎日なんだと実感しました。もし、このコロナ騒ぎが人類の終わりならば、このまま一緒に最後を迎えられれば自分は悔いはないです。って大袈裟ですけど。(笑)
日本もアメリカからの入国を禁止するようなことを言っているので、帰国できるかどうかわからなくなってきました。とりあえず4月いっぱいも帰れないと思いますので、どうかご了承ください。
dinner

36th
サンフランシスコはまだ23日ですが、日本は3月24日です。今日はDavidと日本で出会って36年目の日になります。自分が20才、Davidが34才の時です。今回はDavidの70才の誕生日を祝う為だけに渡米しましたが、心臓の弁が悪く、その他、いろんな治療が必要になり、帰国を伸ばしてずっとまわりの世話をしています。なので今年はこの記念日に一緒に過ごせるとは思っていなかったので、こんな状況でも嬉しく思います。明日のこっちでも24日はDavidの大好きなおでんを作って祝うつもりです。
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不要な外出禁止が続いているサンフランシスコでの日曜日。足の治療をして立てないDavidの指導で僕がグラノーラを作る。Blossom DearieやElla Fitzgeraldを聴きながら、オーツやナッツをはちみつと一緒に混ぜてオーブンで焼く。香ばしいにおいが部屋中に広がる。太陽が出てきたから窓を開けると気持ちのいい風が入ってくる。焼きあがるまで、濃い目のコーヒーを淹れ、氷を入れてアイスコーヒーを楽しむ。焼きあがったグラノーラにドライフルーツを入れて出来上がり。非常事態の世の中で、Davidもまだいろいろと治療が残っている状況ですが、病院やリハビリ施設で何週間も過ごしたDavidだったので、こうやって二人の時間を持つことができるだけありがたく感じる。
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Davidがリハビリ施設から自宅に戻って数日、最初の夜はDavidが過呼吸みたいな症状で僕がコワくなって眠れなかったり、ソーシャルワーカーが突然来て、David足の状態を見て、無理やりERに連れていかれて、何時間も待たされて、挙句の果てに包帯を取り換えただけで朝の4時に連れて返されたりして、落ちつかない日々が続きましたが、昨日あたりから、やっと少し日常に戻れました。まだ心臓の再治療の日が決まっておらず、足の処置も決まっていないので、まだまだ手放しで喜べませんが、とりあえず一緒に夕飯を食べて、夜は横で一緒に寝られるので、少しだけ自分たちの生活を取り戻せた感じです。
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食後にDavidはNHKワールドで大好きな相撲を見てました。
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先日、Davidが透析中に、僕は抜け出してキャストロシアターに映画を観に行きました。ジュディー・ガーランドの「I could go on singing」と、そのジュディーの晩年を描いた最新作「JUDY」の二本立てという、日本ではありえないカップリングがゴキゲンです。JUDYは昨年試写会で観たのでI could go onの方だけ観ました。日本未公開作品でビデオテープで持っていますが大きいスクリーンで見るのは初めてだったので嬉しかった。しかしサンフランシスコもコロナの影響で劇場や大勢が集まるイベントなどが中止になり、学校もお休みということで、今日からキャストロシアターも当分の間休館になりました。
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Davidは、次の心臓の弁を治す治療をするのに、前回の治療の回復を待っている状態でして、病院を一度退院して、リハビリ施設に滞在しています。そこでは朝8時から夜の8時まで面会ができるので、毎日その時間に付き添ってすごしておりましたが、昨日から、サンフランシスコもコロナの懸念が高まってきて、一切面会が禁止になってしまいました。禁止にした施設にもんくはありませんが、Davidは僕と会えずにあと一週間ぐらいをすごすのは耐えられるわけがなく、自宅で療養したいと申し出ました。その希望は通り、明日、一度自宅に戻ってくることになりました。完治した後の帰宅ではないので、手放しでは喜べませんが、2月21日に心臓に問題があることがわかり、以後、ずっと家に戻ってなかったので、やっと一緒に並んで寝ることができるかと思うと、嬉しくてタマリマセン。施設の不味そうなご飯もかわいそうでした。次の治療の日まで、家で二人の時間を大事に過ごしたいと思います。

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