松本晋一のブログ 

松本晋一のワークショップの告知などをしています。

2021年05月

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デービッドの家を手放さなくてはならないので、帰国までの3週間で遺品を整理しなくてはなりません。今日は30年来の親友が家具などを引き取ってくれると言う友だちを連れて家まで見に来てくれました。その後、すでに整理した本、食器、服などをリサイクルショップへ運ぶ手伝いをしてくれました。リビングルームに飾ってあった大きな日本地図の額縁3枚は親友が家に飾るといって、それも持って行ってくれました。だんだん、2人の思い出の空間が殺風景になっていきます。
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親友がランチにハンバーガーをおごってくれました。アメリカに滞在していても、意外と食べる頻度が少ないので、たまに食べるとやっぱり美味しいです。ファストフードのそれと違ってそりゃもう食べ応えあります。こういう食事もこれからできなくなります。
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先週あたりからこちらでジムも通い始めました。やっぱり身体を動かしてないと気持ちがスッキリしないものです。逆に言えば、やっと少しそういうことをしようという気になってきました。デービッドのいない人生はもう面白くもないのですが、まだ自分はすぐには人生を終えられそうもないので、生きていく覚悟をしないとです。

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色々とご心配をおかけしましたが、とりあえず元気です。天気のいい日はこのデッキでDavidと食事をしたものです。ここは丘の上で、風が強い事が多いのですが、穏やかな日は日差しが気持ちよくて、「美味しいねえ」って言いながら過ごした時間が好きでした。


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 気持ちのいい晴天の土曜日、30年来の日本人の親友がサンフランシスコ近郊の町までドライブに連れだしてくれました。Petalumaはゴールデンゲートブリッジを渡って1時間ぐらいのところにある小さな町で、ダウンタウンに大きなアンティークショップが点在していて、Davidに連れてきてもらったこともある思い出の場所でもあります。 p40
今日はゆっくりと4軒ぐらい大きなアンティークショップを見てまわることができました。何も買わなくてもいろんなモノを見ているだけで楽しいです。 p08
もちろん、ただ見ているだけじゃなくて、ちゃんとロープウェイを見つけ出します。今日は箱根ロープウェイ、松山城ロープウェイ、あとユタ州のゴンドラの絵葉書を掘り出しましたよ。 P1370126
今日、友だちにPetalumaに連れてきてもらいたかった理由の一つが、この町にあるPetaluma Pie Companyというパイ屋さんに行きたかったからでした。以前何度かDavidと寄った店なんです。サンフランシスコに戻る前に、ここでパイを食べて帰ったことがある思い出の味と場所だったんです。 petaluma22
いつも座る席があって、今日もそこに座ってみました。もう一緒に食べることができないんだなあ。

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アメリカ時間の5月19日15時から17時までの2時間、人生のパートナーのDavid Andersonの葬儀を行いました。彼のお兄さん夫婦、お姉さんと娘2人、Davidと親しかった友人たちに囲まれて、静かにお別れの時間を持つことができました。

これで僕の人生も終わった気がします。でも僕はあと10年、20年....わかりませんがまだ生きていかなければなりません。自分の命が終われるまで、僕ができることはしますので、それまでどうぞお付き合いください。

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アメリカ時間の5月5日、自分のパートナーのDavid Andersonがその生涯を閉じました。自分は前日までチャットで話していて、透析のシャントが詰まっているので次の日の朝、その手術をすると言って寝ました。病院から本人が来ないので、緊急連絡人の友人に連絡が行き、家に様子を見に行ったらベッドで亡くなっていたそうです。心臓発作だった可能性が高いそうです。20年以上人工透析もしていて、心臓の弁の手術も昨年したりして、年々いろいろと不具合が多くなってきていたので、一緒に過ごせるのもあと5~7年ぐらいかなという覚悟はしていましたが、こんな急に逝かれるとは思いませんでした。自分にとってはこれが人生のどん底ですが、5日経って少し冷静さを持てるようになってきました。出会って37年間、日本とアメリカで離れている時間も多かったけど、それだけに一緒にいる時の心が満ち足りた時間がうれしくて。どうせ紙切れ一枚の事だと思った結婚も、実際にしてみると、みんなが祝福してくれて、こんなに気持ちがかわるものかと驚いた事。一緒に音楽を聴いてコーヒーを楽しむ朝。天気のいい日に庭の草花の手入れをして外のテーブルでのランチタイム。寝付けない夜、2人でベッドから起きてホットチョコレートを作ったり。今までの人生で、自分が毎日24時間一緒にいて苦じゃないのはDavidだけでした。
こんな重い事をお伝えしたくなかったのですが、フェイスブックで散々二人で楽しく過ごしていた投稿をしてきたので、黙っているわけにもいかないと思い、お知らせいたしました。これから葬儀の段取り、そしてDavidとお別れをした後、思い出がいっぱいあるDavidの家で6週間ひとりで過ごしてから日本に一度戻ります。

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